もう一つ。
あなたの目に映っている現実だけが、本当の現実ではない
ということ。
あなたが、これが現実だ、と思っている虹を見ているとき、本当はそこに青空が広がっているのに、虹にだけ焦点を当てていると、その青空は、あなたの現実には「ないもの」となっています。
本当は、そこにあるのに。
また、あなたと彼が、同じ虹を見ているとします。まったく同じ虹を、です。
でも、あなたは、虹に注目している。だから、青空は背景になってしまって目に入っていない。
彼は、その時に、青空に注目していた。だから、虹は脇役になっていて、虹のことを覚えていない。
そんな2人は、まったく同じ景色を見ながら、違う現実を眺め、違う想いを生きています。
だけど、2人とも、同じ景色を見ていると思い込んでいるので、違う現実として受け取っているとは分かりにくい。
そこで、理解し合えない、ということが起きてしまいます。
皆さんが記憶にある「あの時の過去」も、皆さんから見たら、今の記憶になっているかもしれませんが、彼側から見れば、皆さんが予想できない、思いもよらない「その時の現実」を生きていたのかもしれません。
だからこそ、やはり細やかで丁寧な対話が大切ですね。
あなた側から見える景色。
彼側から見える景色。
これらは違うものなのだ、という認識が、よりお互いに分かり合い、分かち合うための鍵です。
一人一人、みんな違う風景を見ています。