「私だけが悩んでいる」
「彼は楽しそうで悩みがない」
「彼は強くて辛さなんてない」
愛する男性に対して、このように思っている方が多いのではないかと感じております。
男性は喜怒哀楽を表に出そうとしません。小さな頃から泣いたり悲しんだりすることを「弱いこと」「情けない」と躾けられたり親や先生に言われたりしているので、できるだけ強い自分を見せようとします。
また、幼少期、優しい男の子はお父さんお母さんを悲しませたくありません。ですから、自分の弱さや情けなさをできるだけ見せないようにして、いい子で元気な子供でいようとふるまいます。
しかしながら、男性も完璧ではありません。
私たち女性と同じように、日々、悲しいことがあったり悩んだり、苦しいことがあったり自分を責めてしまったり。
孤独を感じたり、誰にも愛されていないような気持ちに押しつぶされそうになったり。
男性性の特徴として『責任』を重んじることがあります。
責任を重んじる男性は、この社会で、自分が仕事や自分の存在を通して、誰かの役に立っているのか？会社に貢献できているのか？をいつも気にしています。女性が考えている以上に、この社会で何かを成し遂げたい、社会で意味のある存在でありたいと願っています。
そうしますと、社会という場は戦いの場です。自分よりも利益を上げている人、価値が高く見える人、テレビやネットで目立っている人、素晴らしい成果を上げている人が、嫌でも目に入ります。
それによって、自分の存在価値が（本当はそんなことがないのにもかかわらず）低いもの、周りの男性よりも魅力がない、自分は周りの人よりも役に立っていない等と感じてしまいやすいのです。
男性にとって現代社会は、容易に周りと比較できてしまう、劣等感を感じやすい場であると言えます。
ありのままの自分を認められる男性は、そんなことはありませんが、それでもこれほどネットやITが普及していると、意図せずとも何かしら自分と周りの男性とを比較できてしまう世の中であり、自分を低く見てしまいがちであると言えるでしょう。
どんなに冷静で強く見えていて悩みがなさそうに見える男性でも、悩みや不安がありますし、悲しんだり辛く思ったり、孤独を感じることもあるのです。
女性には見せませんが、泣きたい夜、悔しい出来事、誰にも言えない不安や漠然とした恐れなどを男性も見えないところで感じているのです。
男性が悩んでいない、女である自分だけが悩んでいるというのは幻想です。
男性は悲しみなんてない、女の自分だけが傷ついているように見えるのも幻想です。
男性も女性も、不安や恐れは同じです。
それが理解できれば、男性の見る目が変わるのではないでしょうか。
男性が女性のあなたを悲しませたり、傷つけたり、冷たくしているように見えるとすれば、それは男性があえてそうしているのではなくて。
男性も不安や恐れがあったり、自分にいっぱいいっぱいで女性の気持ちに想いを馳せる余裕がなくて、意図せずにそのような態度になってしまっているのです。
男性はとっても優しい心の持ち主です。
男性は心の底から女性を幸せにしたいと思っています。女性の笑顔のために生きていると言っても過言ではありません。
女性の私たちがいついかなる時も、笑顔で男性の弱さや苦しみを抱きしめてあげることができれば、男性が安心の中で変容し、強くてより優しい男性の姿になります。それがその男性のありのままの姿です。
女性の力はとてつもなく大きい。
ですが、男性のありのままを受容する女性になるためには、まずは女性が、自分の不完全さをありのままに受容できることが不可欠です。
ですから、男性のためにも、男性との愛の関係性のためにも、女性が自分を愛することがすべての起点です。
女性の愛はこの社会を変容させるほどの力があるのです。
愛を生きるために
この地球にやってきた
