道を歩いていると
一羽の鳥がいました。
翼に傷がある鳥でした。
だから飛べない鳥。
傷がついているから
飛ぼうともしない。
鳥は
その瞳を私に向けて
語りかけてきました。
飛ぶことをやめたよ。
僕は傷ついた翼のまま
生きていくんだ。
私はにっこり
微笑みました。
私ももう、飛ばなくていいのね。
今日も天空のお日様は
飛んでいる鳥にも
飛ばない鳥にも
同じように
眩いばかりの光を
注いでいます。
その光が地球全部を包み込み
世界中の鳥たちが
今日もそれぞれの場所で生きています。